私が投資を始めて1年ほどのときに、コロナショックにより保有していた株式の投資信託の価格が1か月で30%も下落するという事がありました。
当時の自分はこの下落に耐えられず、見事に下落の底ですべての投資信託を売却してしまうという失敗を経験しました。
貴重なつみたてNISAの非課税枠を捨ててしまったことになります。
このような経験を他の人に知っておいてもらい、事前に対策を考えておいてもらうことで、同じような失敗をする人が減れば良いと願ってこの記事を作成しました。
この記事で伝えたいこと
投資可能金額と投資額割合をルール化する事で、株価下落局面で資産が目減りしても精神的安定を保ちやすい
この記事を読んで分かる事
株価の上下動に一喜一憂していた当時投資初心者の私が、投資可能資金と現金の保有率を意識することにより、株価下落時も精神的安定を保ちやすくなった経緯を、投資初心者の方に参考にしてもらえる。
投資初心者の頃の自分は株価の下落に耐性なし
自分の投資歴ですが、2019年に投資の第1歩として、つみたてNISA口座を開設して毎月定額積み立てを始めました。
インデックス投資や積み立て投資に関する勉強をまずは広く浅くこなし、一番シンプルなインデックス積み立て投資を選択しました。
この時点では何のために投資をするのか、投資可能額はどのくらいか、などの具体的な計画は無く、キャッシュポジションという考え方も知りませんでした。
結果的に、頭の中では
投資可能金額 = つみたてNISAの投資額
となっており、投資可能額の100%を投資に回している状態でした。
結果として、コロナショックのように株価が大きく下落する局面では評価額の低下に耐えられず、あっさりと売却してしましました。
投資可能額全体に対する割合は今思うと全然余裕でしたが、資金運用に関する戦略が無かったから耐えられなかったのだと思います。
キャッシュポジションの概念がないと、自分の資産の変動に一喜一憂してしまいやすい
キャッシュポジションを意識し始めて投資が楽になった
コロナショック時の狼狽売りを反省し、投資への取り組み方を変えました。
キャッシュポジションの割合を決めておくことで、株価下落時も総資産がいくらまでは守られるという防衛ラインを意識できる。
株価が大きく下落しても、株価下落何%でいくらの追加購入ができる、などの余裕ができる。
株価が上がっても下がってもどちらでも良いという精神的安定が得られ、最も有効な思考法であると感じます。
知らないものは怖い、知っているものは予めショックに備えて身構えておくことができる。
株価下落時に追加購入をするかどうか
今では価格下落時の追加購入計画を検討しています。
全体の投資資金からすれば小さな割合の範囲で、株価下落時に追加購入をすることでどのような成果が得られるかを実践しようと考えています。
狼狽売りという過去の失敗を繰り返さないよう、新たな経験を積もうと決意しました。
人それぞれに最適な戦略がありますが、下記は一例として私が考えた戦略です。
まず、過去の大きな株価下落の歴史を振り返り、株価下落率と株価が元に戻った期間から、追加購入額割合を計算しました。
指数が過去最高値から5%下落するごとにキャッシュポジションの5%を追加購入。
10%下落で合計10%購入、30%下落で合計30%購入、といった具合です。
(金額は実際の運用金とは異なります)
ここ40年の歴史からは、S&P500はピークを付けてからの最大下落率は-55%、元の指数への回復期間は6年8か月というのが最悪の想定。
これと同等の大きな暴落に遭遇した際には、キャッシュポジションからの追加投資を1年から2年掛けて20~40%くらい追加投資するという所でしょうか。
とにかく、最悪の事態としては指数は5年くらいは戻らないと考えておいた方が良さそうですね。
まとめ
今回は過去の暴落の歴史を調べてみましたが、コロナショックの暴落は下落速度は大きかったものの、下落率や回復期間でみれば最悪の想定よりは甘いものでした。
過去の自分はこの下落でも精神的安定が保てず、資産の保有すらできませんでした。
今なら想定される最悪の暴落の程度を数値で把握しておく、キャッシュポジションの割合を守る、などで少し防御力を上げられていると思います。
これからも株価下落は自分を育てる機会と捉えることができれば、長期投資を成功させることができるのではないでしょうか?
ありがとうございました。